monacca × 匠 × Made in Japan

製造工程 - 各工程をクリックすると詳細がご覧になれます-

  • 技×職人
  • 材料
  • 集成
  • 煮沸
  • スライス
  • 乾燥
  • 裁断
  • 糊付け
  • プレス成型
  • 研磨
  • 塗装
  • 縫製
  • 完成

技×職人 上記の各工程をクリックすることで、monaccaができるまでの詳細をご覧になれます。

1.材料

monacca-bagは、柔らかく加工しやすい特性を持つ、
2種類のスギの間伐材で作っています。

一つ目は、13.5㎝×13.5㎝×4mの「角材(柱材)」。
主に、40年~50年生のもので、節が多く、一般的にイメージされる間伐材ではないでしょうか。これは、馬路村にある製材工場で加工しています。

二つ目は、直径60㎝を超える「大径木」。
枝打ちも丁寧に行われた良質な木材で、長伐期施業などによって集材されたものです。

木の世界も「十人十色」

育った環境(地形、地質、日照時間、雨量等)もよって、様々な木目が生まれます。そのため、まったく同じ木目が存在することがないのです。

※「長伐期施業」の説明はこちら

※ 画像クリックで拡大表示します。

集成

3.5㎝×13.5㎝×4mの角材を、2mにカットします。

2mにカットされた角材を、4本1組になるように糊で接着。
これを「3方向プレス装置」で圧力を加え、一つのブロックにします。

こうして出来たものを、「集成材」と呼びます。

径級の小さな木材でも、集成材にすることで小ささを補うこ とができ、素材としての可能性が広がります。

※ 画像クリックで拡大表示します。

煮沸

「集成材」「大径木」を90℃のお湯で10時間煮込みます。

煮込むことで木が水分を吸収し、より柔らかくなります。

そうすることで、次の工程「スライス」がしやすくなるのです。

また、集成作業で使った、糊の余分な成分を洗い流す効果もあります。

※ 画像クリックで拡大表示します。

スライス

「集成材」「大径木」を、「スライサー」と呼ばれる大型機械で(大工道具のカンナを大きな機械にしたようなもの)、0.5㎜の薄さに削り出します。

薄く削り出されたものを、「かなば」と呼びます。

※鉋刃(かんなば)に由来される言葉で、馬路村では古く
から、「かなば」と呼ばれてきました。

この「かなば」は、自然派素材として近年注目を集め、
草月流を中心とした生け花の花材としても使われています。

前へ

次へ

乾燥

0.5㎜に薄くスライスした後は、乾燥作業に入ります。

高周波乾燥機を使い、木に負担を掛けないように、
じっくり10時間かけて乾燥させます。

※ 画像クリックで拡大表示します。

裁断

それぞれのbagサイズに合わせて裁断します。

「どのような木目のbagになるか。」

すべてはここで決まります。

※ 画像クリックで拡大表示します。

糊付け

裁断した「かなば」に糊付ける作業と同時に、
熱風乾燥を行います。

ここで使用する糊は、コンスターチを原料に含む、
食品衛生法の基準をクリアしたものです。

※ 画像クリックで拡大表示します。

プレス成型

いよいよ、monacca-bagのカタチを作ります。

monacca-bagは、蒸気で柔らかくした0.5㎜の「かなば」を6枚重ね合わせて成型しています。

約12分間のプレス成型を経て、monacca-bagの原型となる「単板(たんぱん)」が出来上がります。

プレス成型が終わると、「トリミング」と呼ばれる抜型を使って、余分な部分をカットします。

手間をかけることで、木が重なり合う部分の「シワ」を最小限に抑えることができる大切な工程です。

誠に申し訳ございませんが、プレス成型の詳しい工法を掲載することはできません。
工法についてのお問い合わせも、詳細は返答し兼ねますので予めご了承ください。

前へ

次へ

研磨

「単板」の表面は、機械の刃跡や、木くずなどが残っています。

monacca独特の「質感」「手触りの良さ」を出すために、
職人の手によって、一つ一つ丁寧に研磨されます。

1層わずか0.5㎜の厚さしかありません。この0.5㎜を2種類のサンドペーパーを使い分け、丁寧に研きあげます。

研くこと40分。monaccaの「洗練されたフォルム」と、
「世界に一つだけの木目」の美しさが際立ちます。

monaccaの品質を保つのは、大型機械ではなく、日々努力する職人の技があってこそです。

※ 画像クリックで拡大表示します。

塗装

職人の手によって、埃の付着や、塗り斑が出ないように1枚
ずつ丁寧に塗料が噴き付けられます。

ウレタン塗装を施すことで、撥水効果を得ることができます。

誠に申し訳ございませんが、塗装の詳しい工法を掲載することはできません。
工法についてのお問い合わせも、詳細は返答し兼ねますので予めご了承ください。

※ 画像クリックで拡大表示します。

縫製

いよいよ、monacca最終工程の縫製に入ります。

monacca-bagに使う生地は、コットン帆布です。

単板とコットン帆布を、ミシンを使って丁寧に縫います。

傷が付いてしまうと、商品価値がなくなります。

ひとつのミスも許されない技術と経験、そして集中力
が求められます。

※通常は傷防止フィルムを貼って縫製しますが、
撮影のため、使用しておりません。

前へ

次へ

monacca完成

monaccaにこめた想い

「木目自体、自然が作り出したデザインなんだ。」

エコアス馬路村 総務企画課 係長 山田 佳行

monaccaが誕生したきっかけ

当社が設立されたのが、平成12年4月のことです。「新しい木のカタチ」を売り出していこうと、最初に展開したのが、
「間伐材のトレイ」でした。

食品やパン、銀行窓口で扱われる現金、高知名物の皿鉢料理などを載せるために開発しましたが、単価が高く、スギの香りが食品に移りやすいという問題もあり、なかなか浸透しませんでした。

その後、「間伐材のうちわ」を開発。扇ぐたびにスギの香りがすると高評価で、販促ノベルティグッズとして、人気商品となりました。しかし、夏場しか売れない季節商品ですので、事業の柱にするまでには至りませんでした。とにかく、自社ブランドの商品として「核」になるものが欲しかったのです。

そんな中、平成14年3月、縁あってデザイナーの島村卓実氏と出会いました。
monaccaのデザインスケッチを初めて見た時、「あぁ、カッコいいな。けれど、ほんとにできるのか?」というのが率直な気持ちでした。それから数ヶ月して、雑誌の企画で島村氏と再びお会いし、プロトタイプを見せてもらいました。初めて「カタチ」になったmonaccaは、「とにかくかっこいい」の一言。何とか商品化できないか。と思いました。

和菓子の「もなか」に似ているから「monacca」(モナッカ)。とネーミングしたのもこの時です。

それからは、商品開発に向けて動き出しました。役場の方にも協力してもらい、
「東京デザイナーズブロック」への出展と、zabuton:50個の生産販売、bagとdentakuはプロトタイプを展示することで、承諾をもらいました。

そして、遂に「東京デザイナーズブロック」が開幕しました。初めて目にする「木のバッグ」に、来場者からは「木でバッグができるなんて!!」と驚きの声が
上がりました。プレス成型による三次元の木のバッグなんて、当時どこにもなかったですから。

それに、プロトタイプのmonaccaは「シワ」だらけで、今思うとちょっと恥ずかしいですね(笑)

品質よりも、とにかくそのフォルムと、ネーミングがウケたのもあり、自分たちの思った以上の高評価に、確かな手応えを感じました。

また、島村氏の繋がりで、同時期に渋谷のインテリアショップ「arenot」での展示販売も行うことができました。
外国人の来場者も多く、プロトタイプの展示にも関わらず、「環境意識の高いヨーロッパで売れるのでは?」とうれしいお声もいただきました。

この展示会での高評価が追い風となり、本格的な量産化が始まりましたが、「ほんとにできるのだろうか?」という直感通り、
満足できる品質になるまで想像以上の苦労が待っていました。

製品ができあがるまでの苦労

まず、バッグのカタチを作る「プレス成型」で苦労しました。

トレイの場合、凹んだ方が人目にふれる表面、出っ張った方が裏面になるので、裏面なら多少のひび割れが入っていても問題無かったのです。しかし、バッグ用となるとそれが逆になります。正反対の技術と、いかにシワを出さないか。尚且つ、バッグとして使える耐久性も必要。とにかく試作を繰り返す日々でした。
そして、現在の0.5㎜×6層構造がベストだという結論に至りました。

二つ目の苦労は、塗装です。作業を委託した馬路村森林組合の塗装場では、それまで艶をしっかり出す木製品を手掛けていました。その方が天然木の大胆かつ繊細な木目を活かすことができるからです。試しに、同じように塗装してみたら、人工林の間伐材で作ったmonaccaの木目は、どこかツマラナイ人工的な木目調に見えてしまいました。かといって、無塗装では汚れや刃跡が目立ち、防水面も問題がある。様々な塗料を試した結果、艶消し剤の配合を調整したウレタン塗料を使うことで、解決できました。

最後は縫製です。厚さ3㎜ですが、木の板です。通常の縫製用ミシン針では針が通らないし、ミシンもバッグが収まる仕様でないといけない。かといって、大手メーカーが受けてくれるほどの数量は発注できない。この部分はとにかく島村氏を頼りました。何とか、monaccaを縫製できる工場を見つけてもらい、遂にすべての問題をクリアすることができました。

初めての販売

最初の販売は、実は雑誌「ラピタ」での誌上販売でした。2004年8月号でプロジェクト進行中と企画を発表し、翌9月号で30個を限定販売しました。その後、東京デザイナーズブロックで発表の場とさせてもらった、渋谷のインテリアショップ「arenot」での販売開始で路面店を確保し、インテリアショップへの営業を始めました。

営業をしていて、木のカバンという前例のない商材に対しての意見は好意的なものばかりではありませんでした。

「すぐ割れるだろう」「木を持つのは恥ずかしい」「目立ちすぎる・・・」「自然破壊じゃないの?」

等々、monaccaだけではなく、森に対しての誤解も多いなと感じたところですが、これには一つ一つ説明していくしかありません。

「すぐ割れませんか?」
とは未だによく聞かれます。もちろん、そういった意見ばかりではなく、

「かっこいい」「おいしそう(ネーミングからも)」
「みんな木目が違うのは素晴らしい」「本物の素材感を感じる事ができる」

という意見もいただきました。その中でも「かっこいい」という言葉が僕個人としては一番嬉しく感じました。

商品のクオリティもちろん、monaccaシリーズの魅力は人が作り出すことのできない自然のデザイン力。木目自体、自然が作り出したデザインであることです。

「間伐材だから」「環境に優しいから」
といったキーワードではお客様が振り向いてくれない事は、その当時痛感していた事です。

「かっこいいから欲しい」というのは、最高の褒め言葉であり、今後monaccaを続けていけるという自信にもつながりました。

ニューヨーク近代美術館(MoMA)

monaccaを語るうえで外せないのが、ニューヨーク近代美術館(MoMA)です。

販売開始後も、東京デザイナーズブロック等の展示会へ出展し、国内への販路拡大を図っていました。そして、「MoMA」との出会いもこの東京デザイナーズブロックでした。当時は「arenot」での展示ではなく、地元の中芸地区商工会も巻き込み、経済産業省の「JAPAN BRAND」という制度を利用しながら、青山の合同テント内へ出展をしていました。
このテント内は全て「JAPAN BRAND」の採択を受けた企業で構成されており、海外から来場された方々には日本の文化とデザインの融合を一同に感じられる場所でした。

そこに「MoMA」の学芸員が訪れたのです。
自分は都内で別件の仕事があり、ちょうどその瞬間にはブースにいないという間の悪さでしたが、その後すぐに電話がかかり、「MoMAが取り扱いたいとの事ですけど・・・」とスタッフから話しを聞いて、「いやいや、冗談はかまんきよ」と切り返したのを覚えています(笑)それをきっかけに、monaccaはMoMAのミュージアムショップで販売してもらえる事になりました。

MoMAでの販売が始まってから、急速にmonaccaへの信用度は増しました。

「MoMAに並んでいるのですよね?すごいですね。」
「どうやってMoMAに買ってもらったのですか?」

といった意見と併せて、monaccaの知名度もデザイン業界の中では上がったように思いました。売上としても大きかったMoMAですが、それ以上に、そして取り扱いが終了した今でも、取り扱われて事実が大きなステータスになっていることは間違いありません。

ガイアの夜明け

展示会へ出展する事の波及効果として、メディアへ取り上げていただく機会も少しずつ増えました。
TV・ラジオ・雑誌・新聞等、地方のみのものや、全国放送していただいたもの、様々でしたが、皆さんにmonaccaを知っていただく方法としては最も効果の高いものでした。

その中でも、「ガイアの夜明け」の放送後の反響は大きく、放送から6年が経った今でも、
「ガイアの夜明けに出ていましたよね!!」
と、声をかけていただく場面があります。
全国からのご注文もいただき、お届けまで数ヶ月お待たせしてしまったお客様もいらっしゃいました。

「ガイアの夜明け」では、monaccaを海外へ売り込む為に、ドイツ・フランクフルトで開催されている「アンビエンテ」への出展とその前後の様子を中心に放送されました。本当はもっといろんなシーンを撮影しましたが、編集の結果展示会が中心となりましたが、半日以上ピンマイクをつけて仕事をするという環境に、表現しづらい緊張感が続いていたのを覚えています(笑)展示会でのシーンでは、トルコから商社がくるという事で、ブース内で待ち続ける社長や私の様子が流れ、結局商社は約束通りには現れなかった・・・。しかし、会期後の営業で、フランクフルト市内のインテリアショップで取り扱ってもら
えることになり、店のショーウィンドーにmonaccaが並ぶという流れでした。

 展示会の結果はあまり芳しくないものだったのですが、注文と一緒に応援のメッセージをいただき、高知県の小さな村から世界へ発信していくことに共感してもらった事を嬉しく感じました。その後、「知っとこ」、「嵐の明日に架ける旅」等、様々な形でmonaccaを紹介していただき、大きな反響をいただきましたが、その先駆けでした。

 ただ一つ、高知県では「ガイアの夜明け」がリアルタイムでは放送されておらず、2週間程遅れて、金曜日の朝10:00からの放送なのが少し残念でしたが、ちょうど放送日に僕は上京しており、社員では一人先に見ていました(笑)

私にとってのmonaccaとは?これからのmonacca

私にとってmonaccaは、初めて企画の段階から携わった愛着の強い商品です。
開発・販売と苦労するには事欠かなかった分、お客様の手に渡り、喜んでもらえればmonaccaをやってきてよかったと感じる気持ちが大きい商品です。

また、monaccaがあったからこそ、様々なメディアに取り上げていただく機会をいただけたのも事実です。商品を通して、森のこと、馬路村のことを知ってもらい応援してもらえるきっかけとしてmonaccaが今後も力を発揮してくれればと思います。

発売当初から、改良も重ねながら現在の仕様になってきたのですが、子供が成長していくような感覚です。色・バリエーションも増え、個性の強い子供達ですが、全国の皆様の元へ巣立っていき、末永く可愛がってもらえる事を願っています。

これからのmonaccaは、カバンの新作はもちろんですが、新しい用途のご提案をできればと思っています。木目が、森の香りが皆様の生活の中に溶け込み、息づくような商品を展開し、「新しい木のカタチ」を求めていきたいと思います。

そして、森の資源が潤滑に循環する林業の一旦をmonaccaが担えるよう頑張っていきますので、これからもよろしくお願い致します。

ページTOP